買戻権設定登記
概要
設定時には買戻権ではなく買戻特約と呼ぶことが多い。この買戻しの特約は不動産の売買契約と同時にしなければならず(民法579条)、売買契約後は許されない(大判明治33年2月21日民録6輯2号70頁)。以下個別の論点について述べる。
* 不動産
o 土地又は建物(不動産登記法2条1号)の所有権のみならず、地上権・永小作権・立木(立木ニ関スル法律)・工場財団(工場抵当法)なども含まれる。
* 売買契約
o 買戻特約付代物弁済契約(昭和37年1月10日民甲1号電報回答)や、買戻特約付譲渡担保契約(登記研究322-73頁)は含まれない。
o 売買契約に基づく登記は所有権移転登記に限られず、所有権保存登記でもよい(昭和38年8月29日民甲2540号通達)。
* 同時
o 契約のみならず登記も同時にしなければならず(民法581条1項)、所有権移転登記後にされた特約の登記は無効である(大決大正15年10月19日民集5巻783頁)。
+ 同時申請ではあるが、売買に基づく登記と特約の登記は同一の申請情報による一括申請はできず(不動産登記令4条・不動産登記規則35条参照)、別個の申請情報によらなければならない(昭和35年3月31日民甲712号通達)。
o 登記原因の日付は必ずしも同日である必要はない。例えば、売買代金の支払い完了時に所有権が移転する旨の特約及び買戻しの特約を同時にし、代金は後日完済された場合、売買に基づく所有権移転登記の原因日付は代金完済日であり、買戻し特約の原因日付は特約をした日である(登記研究690-217 頁)。
o 所有権移転の仮登記と買戻特約の仮登記は同時に申請する必要はないが、所有権移転の本登記の際には買戻特約の本登記も同時に申請しなければならない(昭和36年5月30日民甲1257号通達)。この先例に対しては批判もある。詳しくは登記インターネット52-136頁を参照。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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